月曜日, 5月 19, 2008

 

水滸伝 ~ 北方謙三の世界

 月に1冊づつ読んで、19ヶ月楽しめました。
 以前、水滸伝の和訳(駒田信二さんだったと思う)を読んだときは、「ひとつひとつの話は面白いけれど、まとまりがなくて、だんだん飽きてくる」という印象だった。
 北方謙三の水滸伝は、宋末期という時代背景を踏まえ、好漢達がなぜ反乱に走ったのか、そして、末期とはいえ、まだまだ強大な宋とどう戦ったのかを基軸に、宋の宿敵である遼における女真族の反乱の序章を予告編的に組み入れながら、壮大なストーリーがつむぎだされていく。全く、飽きる暇がなかった。「月に1冊」という自制をしていなければ、1~2週間ぐらいぶっつづけで読んでいたかも知れないと思わせる力作である。

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